関東地区で唯一オーソドックスな水面となる「多摩川競艇場」。
平和島、戸田といった水面のように、ココには選手たちを苦しめる風もうねりもありません。しかし、これといった特徴がない割にイン逃げの成功率は低く、予想はそこそこ難しいことでも知られています。
初心者が挑むには難易度高めの場ではありますが、これからお伝えする「特徴・予想のコツ」を実践すればきっと役立つはず!
終始、重要なことを解説しているので、時間が許す限り最後までお付き合いください。
「リバースボート」の無料予想はとにかく当たります。
実際に試せば分かりますが、レースの選び方・買い目の絞り方はまさに本物。これほど高精度の無料予想は滅多にありません。
もちろん、信用できるまではエアー検証でOK。数レースで質の高さに気づくはずです。
多摩川競艇場の特徴
住所 | 東京都府中市是政4-11 |
電話番号 | 042-369-1811 |
水質 | 淡水 |
開催時間 | デイレース |
チルト角度 | -0.5/0/+0.5/+1.0/+1.5/+2.0/+3.0 |
モーター交換 | 5月頃 |
うねり | なし |
水位変化 | なし |
東京都府中市にあり、JRA東京競馬場が目と鼻の先にある多摩川競艇場。晴れた日には遠くに富士山を眺めることもできます。
名称は多摩川ですが、河川の水は使用しておらず水質はプール型の淡水。水面が東西に伸びる立地となっており、選手たちは東から西に向かってスタートを切ります。
スピード勝負になるワイドな静水面
1マークのバック側に100m以上のゆとりがあり、レバーをしっかり握った全速ターンが数多く見られます。高波浪となるケースがほとんどないので、淡水でも乗りやすく、モーターの差が結果に表れやすい印象。
対して1マークホーム側のスペースは41mと狭いため、密集を避けた先攻めが有利。
1周1マークの攻防は「まくり勝負」の傾向が強く、勢いそのままにバック側でも”伸び足の差”が勝ち負けに影響しています。
広い水面をいっぱいに使ったスピード勝負になる多摩川では、正反対の特徴を持つ「戸田・江戸川」とは全く違ったレース展開を楽しめるでしょう。
南風の影響を減らす防風林
対岸となる南側を囲むように植えられている防風林。これこそ、多摩川の水面が風の影響を受けにくい理由の1つです。
場内の大型ビジョンとほぼ同じ高さにまで育っており、水面への影響を防ぐのに十分な役割を果たしています。
防風林(上の図、緑のライン)が生えているのは、場内ビジョンを除くバックスタンド側全体。さらには、1、2マークの延長線上まで伸びており、水面の半分以上をカバーしている状態。
この防風林が、春~夏の季節に吹く南からの季節風をブロック。
水面の荒れや左からの強い横風による「コンディション悪化を防ぐ役割」を果たしているのです。
多摩川競艇ではほとんどのレースが風速5m以下、波高2cm以下の穏やかなコンディション。台風や大雪といったよほどの悪条件でない限り、レースが中止や順延になることはありません。
多摩川は「女子戦の聖地」としても有名
舟券の売上も高いオール女子戦(オールレディース、ヴィーナスシリーズ)。
現在は各地で実施されており、多摩川競艇は昔から女子の開催を積極的に行ってきた場所としても有名です。
女子レーサーの黎明期を支えてきたことから「女子戦の聖地」とも呼ばれることも。G1レディースチャンピオンの前身「女子王座決定戦」を最も多く開催した実績もあり、女子レーサーにとって欠かせない場でしょう。
上記の通り、グレード開催では対岸に横断幕がびっしりと並びます。
クセがなくて乗りやすい静水面なので、白熱したスピード戦が見られる多摩川のオール女子戦は人気レースの1つです。
多摩川競艇場のコース別入着率
関東地区5場の中では、最もイン逃げ成功率が高い多摩川競艇場。しかし、全国平均と比較すると下位の数値であり、決して簡単な水面とは言えません。
特徴的なのは、季節ごとに数字のバラつきが大きくなっているところ。他のコースとの力関係にも興味深いポイントがあるようです。以下の表で詳しく見ていきましょう。
1コースの平均勝率は約53%ですが、夏と冬では6%近い差があります。
注目したいのは、インと同じく4コースも夏の1着率が揃って落ちている点。外からのまくりよりも2、3コースの攻めがイン逃げを沈めやすい傾向。
逆に寒い時期は「イン逃げ vs 4カドまくり」の構図が際立ち、1、2、4コースによる争いが多く見られます。よほどスリットが乱れない限り、5、6コースからの食い込みは難しい水面と言えるでしょう。
多摩川競艇場 予想攻略のコツ
水面の特徴によって、予想に役立てる材料の優先順位も変わってきます。
全速攻めができる多摩川ではスタート力と機力が重点項目となりますが、具体的にどのようにチェックすれば良いのか?多摩川攻略のコツを5つ紹介します。
重視すべきはレース直前のモーター性能
広くて乗りやすい多摩川の水面。差を分けるのは「直近のモーター性能」です。
2連対率は一応の評価となりますが、整備による機力アップで力関係は容易に変化します。最新の仕上がり具合については、精度の高い予想を行ううえで見落とすことができません。
展示タイムの数字は、レース直前の優劣を見きわめる材料の1つ。特に多摩川の場合、オリジナル展示タイムが未導入のため、ステート展示、周回展示の確認は必須。
最新の機力をしっかり見定めて予想に活かしていきましょう!
開催前半は平均ST、後半は今節STを要チェック
風の影響が少ない多摩川ではスタートを合わせやすいため、ギリギリのタイミングを狙ったスリット合戦が多くなる印象。スタート力の優劣も予想には欠かせない検討材料です。
参考になるデータは各選手の平均スタートタイミング(ST)。
日程が進めば節間のスタート勘も分かってくるので、初日からのタイミングを追って評価。スタートで凹みそうな選手が分かれば、展開も予想しやすくなるでしょう。
また、選手によってはF持ち、事故点で踏み込めない状況もあるので、その辺の情報も把握すれば舟券の精度はより上がるはず。
3コースの差しはレアケースと考えて良し
決まり手データが示している通り、3コースが「差し」で勝つ確率はごくわずか。3コースの勝ちパターンに差しを想定する必要はないと考えて良いでしょう。
3コースの決まり手は「まくり」と「まくり差し」がほぼ半々。
どちらもまずは外から握って回る攻めとなり、1、2コースの攻め方よって戦法が分かれることになります。
3コースが外攻めとなる場合、気になるのはカドまくりで被せてくる4コースとの力関係。そのポイントに関しては、次項で詳しく解説します。
※決まり手ごとの展開予測は以下が参考になります。
夏は3コース、寒くなれば4コースに分があり
多摩川競艇で展開のカギを握るのが3、4コースの攻め。
出目的には「3-4」「4-3」のワンツーで決まる可能性は低く、予想においていずれかの取捨を考える必要が出てきます。改めて3,4コースの季節別入着率データを見てみると…
夏は3コースが大きく上回り、冬~春は4コースが巻き返すというデータ。季節によって1着率の優劣がはっきり出ています。
多摩川の「4カドまくり」はキャリアの浅い若手や女子レーサーでも多く見られています。また、気温が下がるにつれて決まる確率は増加します。
対して、3コースの先まくりは、気温の高い夏ほど優勢の傾向に。イン逃げが最も弱くなる季節(夏は50.7%)にもリンクするため、スタート巧者の一発を含んだ予想がおすすめ。
迷ったら現地記者に乗るのもアリ
ネットでの観戦時、特にオススメしたいのが「多摩川担当記者の直前予想」です。
大きなメリットは、スタート展示・周回展示が終わった後に情報が更新されること。進入隊形の予想から展示での動き、前日からの気配変化など、詳しい解説と共に3連単の狙い目が表示されます。
現地から届く鮮度の高い情報だけに信頼度は高く、中穴以上の高配当も見られます。プラスワンの情報として参考にするのはアリだと思います。
多摩川競艇場 出目の傾向
水面は穏やかでも、予想難度は決して低くない多摩川競艇場。
スピード戦主体の中で、外枠がどこまで舟券に絡めているのかは気になるところ。出目の特徴を追っていくと、軸については固いと考えて良い反面、スジ通りに来ない不規則な部分もあります。
インは堅実も2、3着が混戦
多摩川競艇の3連単ベスト10はいずれも1号艇のイン逃げから。
しかし、5,6号艇の3着目が上位に食い込んでいる点は要注目。1号艇に競り負けた選手が、舟券圏外までポジションを落としてしまう割合の高さを示しています。
スピード水面は一瞬の失速が後着にも繋がりやすく、後ろから来た艇が3着を拾うパターンも考えておくべきでしょう。
推奨の3連単買い目は「1-234-23456(12点)」
基本はイン逃げ信頼の舟券となりますが、相手についてはヌケがないよう広く買っておく必要があります。
高回収を期待させる「4-1-2」の目
11位以下の3連単ランキングに突如現れる「4-1-2」の出目。
4カドからの攻めが決まった時に最も多い組み合わせは、3号艇の1着目より高い頻度となっています。
考えられる展開は、スタートのカマシが決まって1マークをあっさりと先取りできた時。4号艇が単独でまくり切る展開になればこの目になる可能性が高くなりそう。
平均配当(8923円)も他の出目よりはるかに高く、舟券的な妙味は十分。4カドのスタート力が侮れないと予想するなら「4-1-2」の買い足しで大きなプラス収支を期待してみてはいかがでしょうか。
4カドが決まっても外枠が続けない傾向
先ほどの項目と連動しますが、多摩川では4カドまくりが決まっても、2着目は内枠が優勢という見方が予想のセオリー。
4コースからのまくりで3コースが沈む展開になった場合、外から5コースが続いて来ず「4-12」が有力。配当的にも低くない旨味があるので、舟券の組み立ては多摩川独自の見解が必要。
多摩川競艇場の企画レース
舟券の予想が難しい競艇場ではぜひ頼りにしたい企画レース。ただ、メンバー構成など内容はそれぞれ違うため、確実に舟券を獲れるレースかどうかを判断する必要があります。
まつりだone(第1レース)
第1レースで実施される多摩川競艇の企画レースは「まつりだone」。
番組内容は「(原則)A級選手2名、B級選手4名」となっており、A級選手の配置は1号艇と4号艇で固定されています。
1号艇のイン逃げに対して4号艇のまくりが上回れるかどうか。ただし、イン逃げ成功率は通常レースよりやや高い程度で、参加必須といえるほどの信頼度ではありません。
対する4号艇のまくり勝ちもそれほど目立っていないうえ、A級選手ワンツーフィニッシュとなる確率も大して高くありません。
第1レースということもあり、A2級レーサーが多く登場している点が勝率低下に起因しているのかも。ヒモ穴を想定した買い目で大きな配当を狙う方が良さそうな気が…。
多摩川競艇を得意とする選手
SGやプレミアムG1の開催が頻繁にあり、男女ともにトップレーサーの出走機会が多い多摩川競艇。苦手意識を持つ選手は少ないでしょうが、高い実績を持つ選手は把握しておくのがベスト。
スピード水面の多摩川と、特に相性が良い3名のレーサーを紹介します。
村田修次(東京)
名前 | 村田修次(むらたしゅうじ) |
登録番号 | 3826(78期) |
生年月日 | 1973年7月11日 |
身長/体重 | 165cm/53kg |
血液型 | A型 |
出身地/所属 | 東京都/東京支部 |
公式ページ | プロフィールはこちら |
多摩川の水面で高い信頼を誇る地元レーサー「村田修次」。
当地では豊富な出走経験を持ち、優勝回数も2ケタに乗せる実力者。どのコースからでも入着圏内に絡める力を持っており、特にコンマ0台を連発できるスタート力はトップクラス。
よほどの展開にならない限り崩れることはないので、舟券の軸として押さえておきたい選手です。
角谷健吾(東京)
名前 | 角谷健吾(すみやけんご) |
登録番号 | 3613(71期) |
生年月日 | 1972年12月4日 |
身長/体重 | 161cm/52kg |
血液型 | O型 |
出身地/所属 | 東京都/東京支部 |
公式ページ | プロフィールはこちら |
実績の面において、東京支部「角谷健吾」は外せません。
多摩川で何度も優勝を飾っており、水面をしっかり熟知しているレーサーの1人。特に目を見張るのがインコース進入時の安定感。
スタート勘だけでなく隙を与えない1マークの旋回も大きな魅力です。イン戦となったレースは素直に軸に置けるレーサーとして覚えておきましょう。
遠藤エミ(滋賀)
名前 | 遠藤エミ(えんどうえみ) |
登録番号 | 4502(102期) |
生年月日 | 1988年2月19日 |
身長/体重 | 155cm/46kg |
血液型 | A型 |
出身地/所属 | 滋賀県/滋賀支部 |
公式ページ | プロフィールはこちら |
地元の女子選手を差し置いてでも注目すべき選手は、女子史上初でSG制覇を果たした「遠藤エミ」。
もともとアウェー水面も気にしない強さを持っており、多摩川では8点に迫るトップクラスの高勝率。強豪の男子レーサーとも互角に渡り合える実力は、多摩川の水面でフルに発揮できているようです。
特に一般クラスの女子戦であれば、6コース進入でない限り舟券の軸にできる信頼度の高さとなっています。
まとめ
多摩川競艇場の特徴、予想に役立つポイントを解説しました。
水面コンディションは基本穏やかで、その点についてはさほど心配しなくても問題なし。ただ、1マークの展開をどう予想するかが攻略カギとなるので、出目などの特徴は理解しておきたいポイント。
また、銀行と呼べるようなレースが少なく、特に2、3着候補が絞りにくい点に難しさを与えている印象です。
いつもより点数を多めに抑えることが大事ですが、直前気配やスタート力から候補を絞り、季節ごとの傾向を抑えることで勝率はアップするはず。
多摩川は「知識があるほど勝てる競艇場」だと思います!