競走水面の向こうには日本三景の1つ「安芸の宮島」がある宮島競艇場。スタンドからはシンボルの大鳥居を遠くに見ることができ、旅打ちの人気も高いレース場です。
イン逃げの決まり具合は平均以上ですが、穏やかな瀬戸内海にありながら独特のクセを持った水面が予想を難解にします。
1マークの展開や各コースの有利不利にも宮島ならではの特徴があるため、それらの分析に必要なデータ収集は欠かせません。
予め言わせてもらうと、宮島は知識があれば攻略しやすい競艇場です。
もちろん、宮島独自のクセや予想のコツは求められますが、この記事を最後まで読めばある程度のことは理解できると思います。
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もちろん、信用できるまではエアー検証でOK。数レースで質の高さに気づくはずです。
宮島競艇場の特徴
所在地 | 広島県廿日市市宮島口一丁目15-60 |
電話番号 | 0829-56-1122 |
水質 | 海水 |
開催時間 | デイレース |
チルト角度 | -0.5/0/+0.5/+1.0/+1.5/+2.0/+3.0 |
モーター交換 | 11月頃 |
うねり | あり |
水位変化 | あり |
広島県西部の廿日市市にある宮島競艇場。初開催は昭和29年11月。中国・四国6場の中では最も遅い開場です。
競走水面は瀬戸内海に面しており、安芸の宮島こと厳島につながるフェリーターミナルもすぐ近くにあります。
厳島までの距離は約1.5km。周辺には大小さまざまな島がある瀬戸内らしい光景です。また、1マーク側の奥にはフェリーや観光船が航行する姿を見ることもできます。
全場で最も大きい潮の干満差
瀬戸内海に面した競艇場に共通する特徴は「潮の干満による水面の上げ下げ」。
その中でも宮島の水面については干潮差が大きいことで知られています。日によっては水位の幅が最大4mにもなり、ここまでの差は全国でも宮島の水面だけという話も。
選手はスタートタイミングを計る際、周辺にある物や景色を目安にすると言います。しかし、潮位差が大きくなれば視界もガラッと変わるため、レースに与える影響は大きいと思われます。
具体的な潮位や潮回りはぜひチェックしておきたいところ。リアルタイムの潮汐をチェックするには「宮島観光協会」のサイトがおすすめです。
近くにある広島港の潮位が1日単位、1時間単位で表示される便利なページ。レースの時間帯に合わせて競走水面の高さを事前に確認できるので、予想の際にはぜひ活用しましょう!
潮の流れや満潮時のうねりにも注意
宮島競艇場は瀬戸内海から少し入り組んだ場所にありますが、いつも穏やかな水面というわけではありません。潮の干満差が大きい日には潮の流れも速くなりやすいです。
- 満潮時は2マークから1マークに向かって追い潮
- 干潮時は2マークから1マークに流れる向かい潮
追い潮はイン逃げ有利、向かい潮はアウトからの攻めが有利になります。
さらに、満潮時には水位上昇によってうねりが出る場合も。周回展示では、2マーク側の旋回もしっかりと確認しておきましょう。
気温が上がれば向かい風、下がれば追い風
宮島競艇場の風は時期によって特徴がはっきり分かれるので、吹き方の傾向はシンプルに考えて問題なし。
そのうえで、まずは以下の表をご覧ください。
気温が上がる時期(主に5~8月)は向かい風、気温が下がって冷え込む時期には追い風が中心となります。
気をつけたいのは青の四角で囲った「季節の変わり目」となる時期(4、9、10月)。
風向きが変わりやすいだけでなく、天候の急変によって強さが増すこともあるので、荒れ水面が増える時期であるとも言い換えることができます。
強風となった日は、安定板装着や周回短縮のレースとなるケースも。特に向かい風が強くなった場合は、スリットや1マークの展開が大きく乱れるレースは少なくありません。
宮島競艇場のコース別入着率
イン逃げ勝率は高めの宮島競艇場。しかし、2コースから外の優劣については特徴的な数字となっており、相手選びが難しい水面であることを物語っています。
1コース1着率は通年で59%。
どの季節でもインが強い水面です。ただ、1着率が最も低い冬には2連対率も下がっており、追い風が強いレースの信頼度は検討が必要かもしれません。
そして、宮島の大きな特徴といえるのが、2コースを上回る3コースの強さ。特に、夏と秋ではイン逃げを阻止する1番手に浮上しています。
逆に2コースは、気温が上がる季節の苦戦が目立ち、秋の1着率については全場ワースト級の低さに。2連対率、3連対率ともにパッとしないので、宮島では鬼門のコースと言えるでしょう。
外枠で目立つのは夏の5コース。3連対率は40%を超え、展開次第では2着に食い込む可能性も少なくありません。
6コースも12%超という秋の2連対率は関東地区の難水面並みに高い数字。コンディションが荒れれば大外まで無視できない水面となります。
- 年間を通してイン勝率は高く推移
- 秋の2コース勝率・連対率は大きく下がる
- 3コースはインの次に期待できる数値
- 5コースは無視できない存在
宮島競艇場 予想攻略のコツ
穏やかそうに見えて、意外と乗りこなすのが難しい難水面。出走メンバーの力関係は勝敗に大きく関わってくるので、予想攻略には幅広い知見が必要になります。
ここまで解説した特徴を把握したうえで、宮島で勝つためのコツをいくつか紹介します。
スタート勘は最重要チェック項目
宮島競艇場は「スタートを合わせるのが難しい水面」と言われています。
潮の干満差にタイミングを狂わされやすいだけでなく、風向が定まらない時期や「大潮」となる日の強い追い潮、向かい潮も影響を与える要因となります。
宮島のフライング発生率はそれほど高くありませんが、よく見るのはドカ遅れ。スリットで後手を踏んでしまった場合、1マークの展開自体を大きく変えてしまうことになってしまうのです。
その展開を予見するために確認しておきたいのがこちら。
「節間のスタートタイミング」です。
風によっては全艇コンマ20を超えるスリットも珍しくなく、直近のスタート感覚は何よりも重視すべきデータ。
宮島で上位着を取るためには必須条件となるスタート力。スタート展示の確認はもちろん、開催中の切れ具合についてもしっかり確認しておきましょう。
地元選手のアドバンテージは大きい
前述した「コース別入着率」からも分かるように、各コースの難易度には宮島独自の特徴があります。その為、実力のみで判断するのは時期尚早。
強い選手が良い結果を残しやすいのは当然ですが、それ以外に「水面に対する慣れ」も重視したいポイントです。
特に実力差のある一般戦やG3、全般に経験が浅いルーキーシリーズの開催では、宮島を走り慣れている広島支部のレーサーは信頼度をワンランクアップ。
水面コンディションが荒れているレースでは、地元優位の図式がさらに強くなると考えて予想しましょう。
機力の優劣が反映されやすい水面
水面の広さやレイアウトは標準的といえる宮島競艇場。
1マークの振り幅は15mありますが、イン逃げを難しくする要素とまでは言えません。それより、スリットがバラけやすく、1マークの密集が少ないことを注視すべき。
水質そのものは乗りやすい海水面のため、宮島ではスタートに加えて機力勝負となるケースが多いです。参考にしたいのはレース直前の舟足。「オリジナル展示タイム」の確認は欠かせません。
ターンに影響する「まわり足」、伸び足に関わる「直線」に目が行ったはず。
しかし、宮島ではモーターの総合力が着順に比例しやすいとも言われているので、「一周」のタイムも予想するうえでは見落とせない材料になります。
実際、オフィシャルサイトでは「一周」と「直線」の両タイムで1位だった選手の1着率が5割近いというデータも公表されています。
4項目のタイムを比較した機力評価は、買い目を絞るための有益なデータとして活かすことをお忘れなく。
向かい風で武器となる「2コースの直まくり」
コース別入着率で目立つ数字が見られなかった2コース。
通年で35%の2連対率、55%の3連対率はともに全国ワースト級の低さです。スタート力・機力に不安がないなら”とりあえず押さえておく程度”の存在。
ただ、向かい風のコンディションになった時は要注意。決まり手データを見れば分かる通り、高配当を期待させる「直まくり」の数値が高くなっています。
当然、2コースの中心は「差し」ですが、「まくり」による勝率も26.5%と比較的高く推移。
1コースの逃げが凹みやすい向かい風となれば、2コースの攻め手が1つ増えると考えて展開を読むことも必要です。
向かい風のコンディションでは、2コースが直まくりする展開を一考する価値あり。また、干潮時は向かい潮になるため、まくりのチャンスはさらに膨らみそうです。
豊富な競走データは活用の価値あり
選手ごとの細かいデータを探すのは大変な作業ですが、宮島ならオフィシャルサイトのみで事足ります!
レース情報のメニューにある「競走データ」のページを開くと、最新の一覧データをまとめて取得、閲覧することができます。
選手別の成績からモーター・ボートの集計データ、前検タイムなど、前検日の時点でなんと15種類。開催が進むごとにデータは増え、節間成績や得点率も一覧でまとめて確認可能です。
そして、各データはpdfファイルとなっており、プリントアウトにも対応。中にはデビューからの通算成績や体重履歴といったマニアックなものもw
全データを網羅すれば、宮島攻略はすぐ目の前!まぁ、かなり面倒ですけどね…
宮島競艇場 出目の傾向
イン戦が堅くてもヒモ選びが難しい水面だけに「出目の傾向」は頭に入れておきたい情報。
- 1~10位の出目ランキング(3連単)
- 11~22位の出目ランキング(3連単)
- インが3着以下の出目(2連単)
上記の気になった傾向を解説するので、舟券予想の参考にしてください。
「1-3-2」を上回る「1-3-4」に注目
宮島競艇場の出目上位は全てイン逃げ。
「1-2」の2連単なら3着は枠番通りですが、2着に3コースが来て「1-3」となった場合、3着はスジ舟券となる4コースが優勢。「1-4」となった時にも3着目は「1-4-2」より「1-4-3」が上。
この出目データから、宮島競艇の3連単でおすすめしたい買い目は…
ただし、2着に3,4号艇が入ってきそうな番組だった場合、2号艇の3着目は要検討。機力次第で購入金額を抑えるか、あるいは思い切って外す選択もアリだと思います。
3号艇がアタマなら2号艇は圏外の可能性大
11位以下を見ても1コースは全て連対しています。ただ、ここでも1着になるのが2コース・3コースかによって3着目には宮島特有の傾向があるようです。
2コースが勝った場合、枠番通りに「2-1-3」が上位。しかし、3コースが勝って「3-1」となった場合、出目上位は「3-1-45」。「3-1-2」はベスト20にも入っていません。
ちなみに、3コースの主な決まり手は「まくり」と「まくり差し」。どちらも2コースの動きを封じる形になりやすいことが出目の傾向に表れてます。
イン逃げが沈んでもスジにはなりにくい
1号艇が着外だった際、スジとなる組み合わせの中で目立つのは「2-3」のみ。1つ外の「3-4」は「3-2」よりも占有率が低く、「4-5」については「4-6」と変わらない数字です。
6コースの2連対率も平均より高いので、イン逃げ失敗を予想する買い目はかなり増えそう。
- 手堅く勝ちたいなら見送る
- 高配当狙いならベットを抑える
いずれにしても、インが飛びそうなレースでの大勝負は避けるのがベター。サイコロを振った方が勝てそうな日はよく目にするので…。
宮島競艇場の企画レース
宮島競艇場で行われている3つの企画レースについて解説します。
ファーストバトル(第1レース)
- イン勝率:73.3%(22/30)
- 万舟率:20.0%(6/30)
- 3連単平均配当:6,482円
- 2連単平均配当:1,895円
朝イチから的中が狙えそうな「ファーストバトル」。
1号艇にA級選手、2~6号艇にB級選手という番組で、シンプルに軸を決められるメンバー構成となっています。
とはいえ、1レースの1号艇に登場するのは実績がやや劣るA級選手が中心。日によってはB1級選手が座る場合もあります。
また、イン戦を取りこぼしたレースの多くが「向かい風」というデータも。イン逃げの成功率は7割を超えていますが、1号艇の軸に不安があれば無理な勝負は禁物です。
ランチタイム・ランチ特賞(第5または第6レース)
お昼の時間帯に行われる企画レース「ランチタイム」。予選日は「ランチ特賞」に名称が変わります。
1号艇のA級は固定ですが、他の枠にA級レーサーが入ってくる場合もある構成です。
このレースでイン戦に挑むA級レーサーのレベルは「ファーストバトル」より高く、辻栄蔵や前本泰和といった地元SGレーサーが1号艇を務めることもあります。
一緒に走るA級選手の人数や機力にもよりますが、イン逃げの信頼度では1レース目より上。地元広島勢が1号艇なら迷わず勝負することをおすすめします。
ティータイム(第9レース)
9レースに行われる「ティータイム」も的中の確率がアップしやすい企画レース。メンバー構成は「ランチタイム」と同じで、進入固定のルールが加わります。
外枠に格上のA級レーサーがいても前付けに出られないため、基本的に1号艇の優位性が最も高いレース。より手堅く狙うなら一般戦扱いとなる準優日と最終日が勝負時です。
節間を通じてまったく振るわなかったA級選手でない限り、ここも素直に1号艇から勝負できるレースといえます。
宮島競艇場を得意とする選手
地元レーサーに有利な宮島の水面。ホームとなる広島の選手を見つけたら、とりあえず舟券の軸として検討しましょう。
広島支部の中でも実績トップの3選手を紹介しますが、他にも有力レーサーは沢山います。時間がある時にでも、データサイト「競艇DB」などで確認してください。
前本泰和(広島)
名前 | 前本泰和(まえもとやすかず) |
登録番号 | 3573(70期) |
生年月日 | 1972年4月9日 |
身長/体重 | 164cm/50kg |
血液型 | O型 |
出身地 | 広島県 |
所属支部 | 広島支部 |
広島支部の看板を背負うSGレーサー「前本泰和」選手。
宮島の記念G1では複数回優勝しており、開催のグレードに関わらず予選敗退がほとんどない安定感も魅力です。
当地勝率は文句なしの8点台後半。イン逃げは鉄板級の信頼度で平均STもトップクラス。また、外枠からでも積極的な前付け敢行し、舟券に絡む活躍を披露しています。
過去にはオール3連対での優勝経験もあり、買い目から外す理由が見つからないほど水面実績はバツグンです。
辻栄蔵(広島)
名前 | 辻栄蔵(つじえいぞう) |
登録番号 | 3719(74期) |
生年月日 | 1975年3月23日 |
身長/体重 | 169cm/54kg |
血液型 | O型 |
出身地 | 広島県 |
所属支部 | 広島支部 |
SG戦線で息の長い活躍を見せている「辻栄蔵」選手。
2003年にはオーシャンカップのSG初Vに続き、地元でG1(モーターボート大賞)を初優勝。自身のキャリアを大きく変えるブレイクの年となりました。
地元勝率は7点台半ばの高値安定。一般戦やG3での登場時には成績欄に1着の数字が並ぶことも珍しくありません。
内外からの多彩な攻めを得意とし、ベテランらしい格上レーサーの存在を魅せつける人気レーサー。宮島では迷うことなく軸の有力候補として予想しましょう。
村松修二(広島)
名前 | 村松修二(むらまつしゅうじ) |
登録番号 | 4816(114期) |
生年月日 | 1991年2月27日 |
身長/体重 | 164cm/53kg |
血液型 | A型 |
出身地 | 広島県 |
所属支部 | 広島支部 |
地元開催となった2022年のSGオールスターで初優出を果たした「村松修二」選手。
宮島では2020年の中国地区選手権でG1初Vを飾っており、勢いは地元レーサーの中でも一番の存在となっています。
地元勝率は7点台前半。これから経験を重ねていけば、SG制覇もそう遠くない実力者。大外6コースからスタートを決めて舟券に絡むことも多いので、6号艇に座っても軽視しないように。
まとめ
今回は「宮島競艇場」の予想に役立つポイントを紹介しました。
潮の干満による水面の高低差が全国一大きいとされるレース場。水位についても把握しておくことで、イン戦の優劣をより判断しやすくなるはずです。
予想において重視したいのは「スタート勘・総合的な機力」。特にスタートは、タイミングを合わせづらい水面への対応力を展示でしっかりと見極めましょう。
イン逃げの成功率は平均以上ですが、2,3着争いは6コースまで圏内となる混戦も多くなります。その為、ヒモ抜けのリスクを少しでも回避できるよう、いつもより買い目は増やした方がいいかも。
とにかく大事なのは、慎重な予想と無理のない買い方。企画レースなども活用して、命中度を重視した予想を心掛けてください。